【01Blog】中央アジアでは起業家が尊敬される国がある。

2013.11.24

先日中央アジアが母国の方とお話する機会があった。中央アジア全域がそうではないであろうがシルクロードであったその国では起業家が尊敬され、起業に失敗すると会社に務めるらしい。もちろん、元々がシルクロードの関係で商人の基質はあったとのことであるが。 「インフラ」、「エコシステム」そのようなものは未整備である。人々はそんなことよりももっと単純に、ハングリーであり、内陸国なので、なかなか簡単には海が見れず、それを見てみたいとか、魚を食べてみたいとかそういう基本的なモチベーションも起業するかどうかを左右するとのことであった。 日本は起業環境が悪い(精神的にはそのような部分もあるであろうが)、エコシステムが無いという話もあるが、実際には東京に限って言えばインキュベーション施設も沢山あるし、ベンチャーキャピタルも沢山いる。足元でマネタイズするのであればとりあえずマーケットプレイスに何かを流してみれば(額やスケールするかは別として)そこそこ達成が可能である。地方に行っても行政を中心に起業支援をしている。全てが満足行くほどではないにしろ、エコシステムは世界的に見れば十分であろう。 昨日、国内MBAの起業部の方とDiscussionする機会があった。結局、起業する人は放置しても勝手にしてしまう。イスラエルの人のようにいてもたてもいられない、というものであろう。問題は「起業」する行為自体を「神聖化」していつまでも動かない人や、起業していると人とは違うという選民的な部分ではないであろうか。私はサラリーマンで企業内起業の方がいいなぁと思ってしまう。生活の不安が当面は無いので。住宅補助、家族手当、出張での日当、社食、眩しいばかりである。 さて、本題とずれてしまったが、足元の国内市場がシュリンクする中と人口減では必ずしも起業が良い手段の選択肢だとは私は思わず、資金力が有り、商圏を比較的広く取れるイントレプレナーの方に可能性を感じるのは何回か記載した。01Dojoでもそのような層もターゲットとしている。 先日、製造の方とDiscussionしていたら、今は大企業でも藁をも掴むような勢いで外部リソースを活用してくるところが出てきているらしい。中小もしかり。全てではないにしろ本当に困っているのだ。また、国内市場がシュリンクするので海外に出たいという人は多い。総論で反対する人も少ない。しかし、実際には本腰を入れているところは少ない。私は海外売上比率の小さい会社(当時10−20%)から大きな会社(当時で70%)に移ったので、本腰を入れていない会社は良く分かる。15年以上も前に海外売上比率の小さな会社で聞いた話と本質的には同じだからだ。起業と対比するとわかりやすい。出たい人はもうどんどん出てしまっているのだ。これらをまとめると、結局のところ「本当には困っていない」からではないか?というのが起業しないにしろ、企業が新規事業を興せないにしろ、外部リソースを使わないにしろ、その根本的な問題なのかな?と思う。逆に、その困っていない状態で新規事業をどんどん興せる会社はすごい。また、困っているが情報やリソースへのリーチだけの問題であればそれは改善したいものである。

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