【01Blog】大企業からStartupで学んだこと(14)「なるほど大企業には新規事業は難しいのだ」

2013.12.27

多分、既に偉い先生が研究しているので、当たり前のことを述べているかの知れない。 先日、このブログを書いて、なるほど、大企業には(特にイノベーティブな)新規事業は興しづらいのだということが急にハラオチした。Startupが成功するまでには相当な数の失敗をし、その結果でビジネスの方向性を変更して最終的に成功する。もちろん、大企業でも新規事業はある。PDCAという言葉も盛んに聞かれる。但し、事業そのものを変更するようなPDCAは簡単には行えず、営業手法とか言わば末端の方向に寄っているのではないか? 大きな会社では新規事業にしろ、新サービス、新製品でも、デザインレビューシステムとか新商品企画書的なものが存在し、場合によりかなりの人がその製品やサービスの立ち上げに対して大小の差はあれ審査する。これは「できるだけ成功するようにリスクを排除する」ものであると思う。特許はどうか?他社製品はどうか?などなど多肢に渡ることも多いであろう。 仮に(というか当たり前かも知れないが)、新商品やサービスのほとんどが失敗すると仮定すると、この方向性が矛盾する。 つまり、Startupではリスクを取る方向に、(これは成長してマネージメントが強化されたStartupでも同じであろうが)大企業ではリスクを排除する、つまり、できるだけ利益を出すようにする。Startupが利益を蔑ろにしているというわけではない。ただ、リスクなければリターンも少ない。成功しようとなると既存の製品やサービスの改良の方が分かりやすい。 となると、ほとんどが失敗する新規事業は、大企業にはかなり難しい。サービスそのものを見直すようなPDCAは回しづらい。これがStartupと同じように回せるのであれば、資金力も人材も備えている大企業にStartupが勝てるわけがない。 あとは、大企業でよくあるのがトップダウン的に新規事業を創れ!的なもの。末端の管理側ではシステムはなにも変わらないので、確かに興せるのかも知れないが、ROIはもしかしたら非常に低いのかも知れない。特に人材の流動性の低い日本では厳しいだろうなぁと。 至極当たり前のことを思いついただけであるが、よくハラオチする。簡単にいえば、米国の一部の企業などで見られるのように、新規事業は買ってくるか、色々なStartupや大学に張っておいて伸びてくるものを頂くか、自分の会社の欲しい物を言って、(多分大企業にとっては微額の)投資を行うのがよく考えれば最も高効率であるということなのかも知れませんね。

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