企業の業務を内製化するのか、外注化するのかは当然そのメリットとデメリットを吟味して決めればいいのですが、それ以前にそもそも「内製化志向」の強い企業と、積極的に「外注化」する企業があります。メリットデメリットの問題ではなく、企業に根付いた文化のようなものがあります。
さて、内製化志向の強い企業における新規事業開発の話しです。
単純業務であれば内部人材でその業務をカバーすればいいのですが、新規事業開発は市場を俯瞰してみれる広い視野や未来の読む洞察力、社外ネットワーク、社内の調整力&実行力など高いスキルとマインドが必要となりますし、それはかなり属人的です。そして高いスキルがある人ほど本業オペレーションにがっちり組み込まれており、本業から引き剥がすことが難しいのが一般的です。
それゆえに、
①兼務メンバーでプロジェクトを組成する
②余剰人材でプロジェクトを組成する(余剰人材を抱えた大企業では特に)
こんな中途半端なことがよく起きます。
新規事業開発はリスクと障害だらけのタスクであり、ターゲットとする市場、顧客、サービスに対してできるだけ適正な人材リソースを集めなければ勝てません。当然ながら、社内社外の壁を取り払って最適リソースを調達することの方がベターなのは言うまでもありません。(結果論として社内だけでリソース調達できたということであればいいと思います。)
しかし、無条件に内製化にこだわる会社って本当に多いんです。トップマネジメントレベルでは「社内リソースを活用しないと気がすまない」し、担当レベルでも「自分達のポジションを守りたい」という思いがあります。
でも、そういうのってマーケットとは何の関係もないのです。マーケットはただただよいサービスをよい商品を欲しいだけなんです。
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