【01Blog】スタートアップ3.5の時代が日本に来る「日系カタリストたちの信念」

2014.10.07

日本にはスタートアップ3.5の時代が来る 2013年の8月号のHarvard Business Review誌にスコット・D・アンソニー氏の「スタートアップ4.0」の論文が掲載されました。非常に興味深い内容です。簡単にいえば、スタートアップ1.0は発明家の世界。例えばエジソンとかが市場を創る。スタートアップ2.0は企業内研究所ですね。ベル研究所などでしょうか。スタートアップ3.0は企業内研究所では動きが鈍いので、Startup+VCの組わせですね。スタートアップ4.0はまた大企業内に居るイントレプレナーが市場を創るというものです。 大企業なんて無理ではないか?というとそうではなく、Nikeはスポーツ業界で、Amazonなどは電子書籍市場でもイノベータですので、やはり大企業のリソースがイノベーションに大きく貢献するであろうというものです。ここまではアメリカを中心とした話ですね。 現在の日本は、スタートアップ2.0が既に終盤で、スタートアップ3.0にしてはちょっとスタートアップの市場が小さすぎるというところではないでしょうか。一方、スタートアップ4.0に日本がなるのはちょっと難しそうですね。企業内に「カタリスト」という社内起業家を育てることが重要なんですが、このスタートアップ4.0になれる企業は全てではないとのことで、その条件は論文によると、下記です。
  • 外部リソースの活用によるオープンイノベーションができる
  • 体系的なイノベーションと、意思決定の簡素化
  • 失敗に寛容
  • カタリストをモチベートする必ずしも金銭的ではないインセンティブ(自立性、熟練度の機会、目的意識など)が必要
簡単にいえば、上記は今の日本企業は全て逆に行っている傾向があります。なので、私は日本では残念ながらスタートアップ4.0と2.0の中間のスタートアップ3.5ぐらいになるのではないか?と思えるのです。 今回、NTT西日本さんとプログラムを一本実施し、学研さんと森永製菓さんとのプログラムを発表しました。どこにも名も無き企業内のスーパースターがいます。彼ら、彼女らは日本における「カタリスト」であると思っております。日本の大企業はオペレーションにおいて極めて強い。ただ、残念ながら社内だけでのイノベーションはもう難しいでしょう。このスタートアップや我々01Boosterのようなアクセラレータに対し、社内で強いリーダシップを発揮する「カタリスト」この存在こそ。日本を、そしてアジアを、更には世界を変えていく原動力であると私は確信しております。 何故なら、彼ら・彼女らは世界的に見ても素晴らしい「信念」を持っているからです。

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