01Blog / モチベーションの祭典・ハリウッドに学ぶ「Creative Capitalism」

2016.05.15

不安定な環境は高い生産性につながる

※ 2014年11月のブログをリバイズしております。

The EconomistがCrieative Capitalismという面白い記事を出してます。2013年ですが、米国のクリエイティブ産業は米国のGDPに504ビリオンドルという巨額の貢献をしているとのこと。このEconomistの記事はたくさんの示唆を事業創造や起業の領域に与えていると思いますので、要点を抜き出してみます。まず、米国の映画産業はテクノロジーの変化にも(取り入れはするが)負けること無く、今だに世界を席巻しているということです。

Hollywood

話は変わりますが、私が前に著名な音楽業界の人と話をした時の事を思い出します。「組織や会社でモチベーションの低い人は居ますよね?そういう時はどうしたら良いんですか?」という会話だったと思います。暫くその方は思索された後に一言、こう言われました。「ごめん、そういう例を思い出せない」。

その方の米国での活動を通じ、その時のスタッフは基本的にフリーランスですが、仕事への不満は無く、「この仕事を僕に・私にやらせてくれてありがとう!」と感謝に溢れているというのです。なので、モチベーションの低い人を見たことがないと。この部分だけでも何か学ぶことがありそうです。さて、本題に参りましょう。

ハリウッドから学べる重要な点は・・・

非常に短い時間で世界的なブランドを確立する

もちろん、映画の制作費に匹敵する金額をプロモーションに使いますが、今まで知られていなかったブランドを「数えられるレベルの日数で」世界に轟かせるというのがすごい。手法はきっと参考になります。

マネージメントはMBA

現在はハリウッドメジャーはMBAの人間によりコントロールされている(やっていることはCreativeであるが経営的には管理型が成功している?)ようです。また、シリコンバレーに習って投資を受け入れているとのこと。 ここは面白い示唆ですが、マンガなどの焼き直しでコストカットしよう(フランチャイズ)という考え方も出てきているそうです。

仕事の不安定さが最高の生産性を産む

これは重要ですね。良い仕事をしなければ次の仕事はない。また、良い仕事をすれば認められる。最高に生産性(Productivity)が上がりますが、安定は非常に大きな要因です。これはベンチャー企業にも言えますね。

最初はひどいが、いろいろな人の協力で様々な改善を経て作品は世に出される

創造系なので、TechStars型アクセラレーターやベンチャー企業のそれに近いですね。最初にアイデアはひどいわけです。しかし、色々な人と話すことでそれが磨かれていくのです。まさに「THE STARTUP」の世界ですね。。問題は、その建設的な批判を今だに馬鹿にするマネージメントが居るということだと述べられております。単純な批判は本当に意味が無いですね。。。

チームワーク

創造的な人間を雇っているので、その活動を妨げず、かつ、商業化に持っていくそうです。本当に困るまで介入しないようです。相当珍しいチームマネージメントがされているようです。

失敗の克服

シリコンバレー同様、大量に失敗することが常なので、失敗に寛容な文化を作り上げています。失敗こそ全てですね。失敗できないのであればイノベーションは興せないということですね。そして、失敗から学べることを非常によく理解しているということです。復活のチャンスもしっかりとあるようです。

ごく当たり前のことを並べてあるように見えますが、これらが実際に大規模にハリウッドで動いていることが重要だと思います。

我々が目指す、未来の事業創造・起業の形はハリウッドにあるのかも知れません。

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