【01Blog】企業内 新規事業開発ブレスト会 実況中継メモ

2015.02.06

ただいま某上場企業グループの新規事業アイディアブレスト会に参加中です。非常に多くの気づきがあるため実況中継的なメモを残しています。(事後に、社名を公表しないお約束でブログ展開のご許可をいただいています。) ①思考が広がらない 新しい領域のビジネスを見つけようというミーティングなのですが、まったく思考が拡散せず、周辺領域というか業務改善提案に終始しています。ちょっと、話題を飛び地に振ると発言は一気に減ってしまいました。 (学び)業務改善ミーティングではない、新領域ビジネスアイディアを創出するにはそのため環境は工夫が必要です。(詳細は以下。)さらには新規事業開発の機運が社内にない場合にはなおさらです。この会社は本業は極めて好調であり、みなさん本業をしっかり回すことへの意識が高いようです。新領域事業を生まなければならないという動機や危機感が醸成されている必要があります。 ②全員が本業を持つメンバーによるミーティング 参加者ほぼ全員が本業を持つメンバーによるミーティングのため、無言になるか、自分の関わる事業とのコンフリクトや業務負担を気にする発言が多いです。そして、このような場に召集される方は本業ではエースでもあるので、お忙しそうです。(ちょっと迷惑そう...) (学び)利害関係がない(もしくは薄い)メンバーで構成するか。それができなければ利害関係を意識しない雰囲気作りが必要。新領域になると普段からあらゆる市場を関心を持って情報収集している習慣がないと新しいアイディアが出てこないため、参加メンバーの厳選が必要。エースを専任で本業から引っ剥がすことも必要だと思います。 ③レゾンデートルを示すための発言 ミーティングに対する貢献姿勢でもあり、自分のレゾンデートルを示すためでもあると思うのですが、批判的な発言、できない理由をお話しされる重鎮がいらっしゃいます。新規事業開発はできない理由を説明するほうが合理的なので、この重鎮の発言に誰も反論できなくなっていまいました。 (学び)参加者の上下バランスには気をつけ、すべての人に発言しやすい環境作りが必要です。そして、ブレストでは、できない理由を出すよりも、やれそうだ、やりたい、あったら嬉しいことを出しましょう。むしろ偉い人が参加しない方がいいかも。 ⑤人数が多いとまとまらない ミーティングの参加人数が15名を超えているので発言者は特定の方に偏り、そしてその方の考えに誘導されています。発言機会がまったくない方が半分くらいいらっしゃいます。15名の3時間は人件費換算すれば相当な額になるだろうなぁ。 (学び)ブレストはすべての人に発言機会が十分持てるように時間設定および人数設定が必要です。経験的には4~5人くらいが適当かと思います。 ⑥あれ、新規事業をやりたい人は社長だけ よく発言を聞くと新規事業をやりたい人が社長だけだ。さらに言うと新規事業を実行(execute)したい人は一人もいないようです。みなさん、本業に忙殺されているの方々なので意見は言うがやるのは自分じゃないというスタンスのようです。ゆえに発言はどうしても当事者ではなく外部者としての発言になっています。 (学び)新規事業をやりたい人がいないと、空虚なアイディアしか出ないので、意義は半減してしまう。 でも、この会社はこのようなブレスト会は数年前から定期的にやっているという印象。それでも、本業は極めて順調なれど新領域の事業はまったく生まれていません。そして社長も私の指摘は十分ご理解をされている。それだけ社内だけで新規事業を生むのは難しい。(備忘メモ了)

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