【01Blog】安定している時の生存本能と起業の関係

2015.05.17

最近、たまたま2名の方と安定している時の生存本能の話をしたことがありました。

一般的に人間は安定を望むものであるし、不安定を嫌う傾向にあるとよく言われます。最近、2名の方とディスカッションして安定している時の生存本能の話をしました。

私の場合、大手企業に務めていて、家族もおり、安定していた時にとても胸騒ぎがしました。「このままでは僕はなんかこのまま死んでしまうのではないか?」という感じです。そこで、何故か健康に凝りだし、ダイエットして、坊主にし、山登りを始めたという事がかなり昔ですがありました。仕事も比較的安定していたので、なぜ胸騒ぎなんて?と思ったものです。

KOTO

他の2名の方も比較的安定した時にそこから抜けだそうという行為に出ています。それも比較的大胆に。

この原因に関してはいわゆる生存本能ではないか?と私は思っております。福岡県中小企業振興センターの資料が面白いです。

プラナリアという原生物が水を探す仕組みを例として、これをプラナリアが覚えてしまうと、安心して逆に死に向かい、一方で、水の見つけ方を難しくすると、危機感を持ってチャレンジし続けて活発に動き回るというものです。つまり、

 “危機意識と”“チャレンジ精神”、この2つは、生物生存のための必須条件で、大丈夫と安心したところから生存本能の減退が始まるということである。

ということです。これは結構根深い。先に書いたように一見安定していると、実はこのままでは死んでしまうのではないか?という不安(つまり、生存本能の減退を恐れる本能)が胸騒ぎとなり、何かの行動につながったと予測しております。人により感じ方の差はあるでしょう。ただ、それを感じる人も居るということかと思えます。

起業は生存本能そのものという考え方もあります。特にお金では困っていないのに飽くなき成功を追い求める人も居ます。一方で、ベンチャーでも相当お金が無くなってきたりすると、必死でなんとかしようとしますね。キャピタルゲインでそこそこお金があったり、コンサルやら受託で妙に食えてしまうと、新しいことを考えたり、自社サービスを開発するのに気が向かなかったりします。

危機意識とそれにより呼び起こされる生存本能というのがいわゆるアントレプレナーシップ(起業というよりも広義で社会的変化を興すという行為)の基本なのかも知れませんね。なぜなら、現在の安定は必ずしも長期的な安定を保証するものではなく、むしろ、長期的な安定を妨げる場合が多いのですから。

 

 

 

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