01Boosterの教育系スタートアップイベントは今回で6回目ですが、毎回盛り上がります。
今回11/13開催のイベントも大変盛り上がりました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
EdTechを代表するBestTeacheの宮地代表、ShareWisの辻川代表、そして、なんと渋谷でEdTech Labを仕掛けられている
大御所のベネッセの森安部長にもご登壇いただき、本音トークが炸裂し、非常に本質的なディスカッションができました。
実はオーディエンスも素晴らしい方が多く、実はご登壇者になっていただける方もたくさんいらっしゃいました。
ちなみに01Boosterは資本関係のしがらみはありません。ファンドを持っていないので投資家とのしがらみもありません。
クライアントや投資家へ慮るばかりに本質に触れられなくなるようなイベントはしたくないですし、本当にスタートアップに有用
な情報を本音で語れることが価値だと思っています。
毒抜きされたメディアの情報を入手しても遅いですよ。
さて、3名のご登壇者の皆様には無茶振りをして、大変失礼いたしました。
とはいえ、何となく本音を語っていただけて、ご本人にも喜んでいただいているかなぁと、勝手に解釈しています。
大きな議論の流れは、EdTechはメディア等では相当盛り上がりを継続させているが、マネタイズをしっかりできているところは
ほとんどなく、VCも投資を控え始めている。ゆえに、EdTechは次のどのような一手を打てばいいのか!!!
というところで議論がありました。
私のパートでも以下の通り、EdTechを俯瞰して感じることを紹介しました。
【1】アメリカからのタイムマシーンモデルは通用しない。
公教育の環境、所得格差による教育格差、人種の多様性、国土の大きさ、日本固有の問題(例えば、日教組の問題、教育観)等を
鑑みれば、単純にUSにあるモデルを時間差でもってきても通用しない。
【2】VCマネーとのミスマッチ
今ある教育サービスプレイヤーの社歴を見ると軒並み50年を超えるプレイヤーが多いことに気づく、顧客から市場から信頼を得る
ためには相当の時間がかかるため、短期的なリターンを要求するVCマネーとは本来相性が悪い。
【3】教育者は自分の教えたいことを教えたい(Product Outならぬ、Teachers Out)
これは批判覚悟ですが、(とはいえ共感も得られやすいのですが、)教育を志す方は顧客が何を求めているかより、自分が何を
教えたいかという視点が強い。
本来教育とは先生と生徒の情報非対称ゆえに成り立つのですが、これだけコンテンツが氾濫していると顧客ニーズはとらえない
ものは短期間で受け入れられません。(ゆえに、それでも必要な教育は「公費」でやるべき。)
【4】制度変更リスクを受けやすい
公教育の制度は流動的です。安倍内閣でも大きく方向転換をされようとしています。ゆえにこの流動性を上手く味方につかなくて
はいけません。当然、味方につけられればチャンスにもなります。
今の旬は「グローバル人材」「バカロレア」でしょう。多くのプレイヤーが先行者利益を狙いに動いている様子が見られます。
【5】教育コンテンツはコモディティ化し、究極的には無料化に向かう
昨今OtoOが盛り上がりはじめましたが、タダでも教えたい教える側のニーズもあります。上記【3】の通り、このニーズはかなり
強い欲望だからです。食欲、性欲と並んでも遜色が無い「教えたい欲」です。
これは私の前職でも痛感しています。ゆえに、教育コンテンツそのものは時間の経過とともにコモデティ化し、金銭価値が
「ゼロ」に近づくと思っています。
01Boosterは教育系スタートアップおよび海外展開系スタートアップをえこひいき的に支援しております。
教育系スタートアップ第7弾をお楽しみに。
・・・