01Blog / 地域の課題を考える

2016.01.12

地域に限らず、日本の問題ともいえると思うのですが、地域の事業創造の課題に関して下記にまとめてみます。

様々な地域を回っています。個々に特徴はあるものの、共通して言われるのは「出る杭は打たれる」というような一般論はどこでもほぼ同じに感じます。この地域は特に「保守的」と様々な地域が同じコメントをするので、程度の差はあるのでしょうが、これは普通なのであろう(では東京がどうか?といえば、住んでいる人が地域からのミックスなので多少マシかも知れませんが)と思います。

・個々のコミュニティが小さく、地域で分断しているため、発想の領域(市場等)が狭くなる傾向がある。

・出る杭は叩かれるというよりも、規模の大きなビジネスを狙った場合にはリスクも大きくなるので、コミュニティによる事業規模縮小化への圧力がある。大きなビジネスを実施している人も少ないので、善意のアドバイスが規模を縮めるというイメージです。

・日本はどこでもそうですが、起業する人が少ない。

・スタートアップという一部IT系の盛り上がりはあるが、逆にベンチャーというとITという業種の偏りがある。

・(ビジネスで成功を収めた、果敢に大きなビジネスにチャレンジをしているなどの)ロールモデルの事業規模が小さい・人が少ない。これは大きいと思います。ロールモデルがいれば良い意味で勘違いしてチャレンジする人も増えそうです。

・これも全体としてそうですが、「ここまで」と自分で決めており、世界観が小さい・心の制限がかかる。

・市場の定義が小さい場合が多い(地域・国内限定)。

・己に(幸せ・未来・達成したいこと・仕事の意味など)関して考えていないケースが多い。

・巻き込型・プラットフォーム型のように影響範囲が大きくなるようなビジネスが少ない。受託・個人コンサルなどが多い。

・リスクマネー、特に会社を売却するという考えに弱い。

・行動が足りていない。

・マネタイズが弱い・補助金に頼っている(政府系からのマネタイズ)が多く、市場での競争に弱く成りがち。

・0-1型のビジネスで一般的に2年程度の時間がかかるが、この間に前記の「己」の見極めが弱く、続かない傾向がある。

・人に依るが、市場調査、マーケティングなどの一般的なビジネススキルの部分が弱い事も多い。

・「良いと思われる物」を売っている(結果的に売れないか、ブランディングできていないので買い叩かれる)ケースも多い。ブランディング・世界観などで製品・サービスの付加価値が上げられていない。

・メディア(結果的に事実は伝えるかも知れないが真実は伝わりにくい)の功罪もあり、情報格差が激しい。

・ピッチ(プレゼン)が弱い。

などとなると思います。もちろん、全員がそうではなく、多くの素晴らしい事業もありますが、全体としてどちらかというとそういう傾向があると思えます。結局のところ、(海外に比べたら弱いが、少なくとも事業創造上では日本で進んでいる)東京、海外を含め、様々な「コミュニティ」とのリアルな連携によってしかこれらの問題は解決できないし、どこにいても最先端の人はこの「時に」世界的に張り巡らせられた「コミュニティ」の中で有機的に生きている方だと思えます。


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