01Blog / 事業創造では上位概念を抑えること

2016.03.04

ハーバードのようなアイビーリーグの学生が読んでいる本が地政学の奥山さんより紹介がありました。例えばプラトンの「国家」、マキャベリの「君主論」、「自由論」、「アメリカの民主主義」など簡単に言えば哲学や「そもそも論」というのが非常に多いようです。つまり、国がなんだとか、民主主義はどうか、とか、例えば、民主主義は良いことだと私も思ってますが、そもそもそれは本当なのか?という本質的なところを学んでいるということです。日本の場合は、この「そもそも論」を議論するのが難しい現状があります。

コミュニティの調和を重視する日本では根本的な議論が難しいのが現状です。

地方創生をする必要はあるのか?そもそも起業が必要なのか?などの議論が無く、「正しいという前提」で話が進みます。この結果、前提が揃っていない、視座が異なる、本質的ではないことを実施するなど、様々な問題があると思います。

米国のトップ校では上位概念の非常に象徴的なことを追求している

この差は日本と大きく出ると思います。つまり、会社はなんのためにあるのか?自分は何のために仕事をしているのか?仕事とは何なのか?幸せとは?といった「そもそも論」ですね。

ビジネス上、どのように差がでるか?というと、日本は積み上げ論が多いですね。良い物を作っていれば売れていくという形です。

そうならないですよね。もはや。今は、User Interface(もの)ではなくUser Experience(経験)を販売している。経験は上位概念です。例えば、何故、人は良い車に乗るのか、良いブランド品を買うのか?これは「物」の価値でしょうか?所有するという経験ですね。

もっともっと上位概念を考える必要があります。「世界をどう変えたいのか?」です。

この結果、理念は例えば「世界から貧困を無くしたい」という壮大なものでも(壮大というよりはそもそも論をあまり真剣に考えていないので壮大な、誰もが納得するものとなるのでは?)、実際に実施している打ち手とゴールの間が無いイメージです。その結果、目の前の数名〜数百名には影響を及ぼせても結局、壮大な理念は達成できない気がするのです。

上位概念を熟考しないとビジネモデルも何か(品質の良い物を)創って売るというところから抜け出せない。

「どんな世界を創りたいのか?」「何故それを実施するのか?」「何故それを自分が実施したいのか?」という部分の熟考が極めて弱い。Whyからはじめようをご存知の無い方は是非御覧ください。

世界をどう変えたいのか?はそれを話す「現時点」では「嘘」です。もちろん、それを実行しなければ単なる嘘つきですが、それに対して努力して、達成することが「事業創造」そのものです。この「現時点での正しい嘘」を付くことを日本人は苦手です。

The best way to predict your future is to create it. / 未来を予測するベストな方法は、自分自身で未来を創ることだ by ドラッガー

理念よりも人が人を惹きつけるのが実際です。しかしながら、高い理念、創りたい世界を本気で熟考して信じているからこそ、その人に人は集まるのではないでしょか。

このまま一生砂糖水を売り続けたいのか、それとも世界を私と一緒に変えたいのか / Do you want to sell sugared water for the rest of your life, or do you want to come with me and change the world? by Jobs

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