01Blog / 何故経営者の気はそんなに変わるのか

2016.04.21

これはそんなものだとしか言いようが無いですね。まさに「朝令暮改」でございます。

優秀な経営者は人の話を我が物にする天才

優秀な経営者は今、人から聞いた話を次の瞬間には別の人にあたかも自分が知っていたかのように話すものです。例えば、ひとつ前の会議があってそこで得た知識を1時間後の会議ではあたかも自分が知っているかのように話している経営者に会ったことはないでしょうか。

そんなもんだと思います。ジョブズさんも従業員から言われたアイデアをボロカスにけなして、次の日にケロッとあたかも自分が考えたかのように言ってくるという話を聞いたことがあります。

経営も起業家的要素が強くなればなるほど、常に・・・

起業家は自分を発明する

のです。

優秀な起業家は常に自分が間違っている事を知っている

優秀な起業家は常に自分が間違っていることを知っています。なので、常に自分の経営に役立つ新しい事実を探しています。そして、その瞬間には否定しますが、それが正しいと思ったら躊躇せず、一瞬で頭の中を組み替えてくるのです。自分のプライドにこだわっていたら勝てませんので、正しいと思ったら仮説を直ぐに変更してくる。これも才能です。

これを下の人から見ると、前に言っていたことと違う「朝令暮改」であると目くじらを立てる人がいます。

でも、そんなもんです

内省(リフレクション)がちゃんとできてクイックに行動できる。素早く、時に残酷に。そういった意味では優秀な起業家(経営者)の下で働いている人は時に辛いですね。

それに不満があるのであれば結果的に自分でやるしかないというのがあります。もちろん、裸の王様になっては困りますので、特に会社が大きくなったらちゃんとしたFeedbackシステムは必要ですが、これはちょっと違う概念ですね。強引ではなく、内省の能力の差です。

思考するレイヤーが違う

頭が良いとか悪いとかそういうレベルの事を言いたいのではなく、考えるレイヤーが違う感じです。起業家は常にどうやったら勝てるか(特にゼロイチの場合など)を考えています。他のメンバーはそこまで考えてません。四六時中考えている人とそうではない人の差は出ます。また、考えているレイヤーが違うともいえます。如何に成功に結びつけるか?となると、柵は時に大きな障害になります。これは表現が難しいのですが、考えているレイヤーが異なる感じですね。

良く前に言ってました。特にみんなが悪いと言いたいわけではなく、CEOは思考の深さが違うんだよと。深く考えているが、柔軟に、時に頼りなく、決めなく、悩むので、これは「なんだなんだ」となるでしょうねぇ。

つまり、常に事象を見ながら、自分を再発明している起業家とはなんとも理解しがたく、コロコロ変わるように見えるものです。そして、本来はちゃんと説明するべきなんでしょうが、それだけで非常に大きな時間を使うので、なかなか難しいという事実もありますね。

何故、そのように起業家・経営者が考えるかを類推してみる

と、まとまりませんが、なんで言ったことを変えるんだ?と目くじらを立てるのではなく、逆に「この人はなんでこんな志向(思考)をするんだろう?何故、言うことを変えたんだろう?」と考慮してみるのが良いかも知れません。

つまり、起業家・経営者は自分たちの事を考えているわけではないということですね。様々な理由で事業に勝つことを考えているということです。時にこれは思いやりが無いと映るのでしょうが、思いやりがあって会社が潰れたらなんにもなりませんので。

そうすると様々な理由があり、実は・・

  • 調達の関係で株主に優先的な(株主を黙らせる)事を考えていた。そういう意思決定だった。
  • 結構、一つの軸に関して意思決定していた。


など、そして、自分が経営者となった時、初めて、それが腹落ちしてくるんだと思います。そうか、こんな感じだったんだー。っと。どんな場合・立場でも自分が間違っているかも知れないと思い、その理由を深く考えてみるのは良いかも知れませんね。

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