01Blog / スタートアップの闘い方、選択と集中「ランチェスター戦略」を考える

2017.01.13

起業ではアンラーニングが必要だということは前のブログに書きました。ここでは、スタートアップの闘い方としてのランチェスター戦略に関して考えてみます。

ランチェスター戦略とは何か

ランチェスター戦略には様々な解説がありますので参考にされてください(その1その2)。簡単にいえば「1点集中」「ゲリラ戦」「差別化されている(その分野においては大手の製品やサービスよりも良い)」となります。

スタートアップのランチェスター戦略とは何か

大手企業に打ち勝つ、スタートアップのランチェスター戦略をもう少し噛み砕いてみると・・・

  • 一点集中:大手企業といえどもある分野に張り付いている人は少人数。
  • トップシェアを獲る:特定のセグメントでトップシェアを獲る。例えば、地理的にいえば、千葉市で最大という感じです。これならいくら大手が強くてもできます。少なくとも当該分野では狙うは地域一・日本一・アジア一・世界一です。そうすると、その分野に関しては大手が闘うことを止めて、手を組もうとしてきます。
  • スピードスピードスピード:スピードです。とにかく、これしかありません。大手企業はスピードが出ない。
  • 差別化と接近戦:ある部分だけに集中すれば必ず超えられる壁があります。何かで差別化されていることです。
  • グレーゾーンとミラクル:いわゆるゲリラ戦ですね。グレーゾーンを攻める。ちょっと違った方法で攻めるなど。

という感じになりますかね。まずはとにかく、あの手この手である分野でトップシェアを獲ってしまう。そこで交渉力を付ける。そのためには、桐の穴を見つけたら(ゼロがイチになるポイント)スピードと集中です。ここで「経営とは捨てること」が必要になります。

そして、その桐の穴が成長期になったら直ぐに「正しい危機感」を持って次のプラスアルファ(次の事業体)を探しに行きます。

横方向に動いて前方向に動かない人が多い

これは本当に良くあります。アンケートを取る、調査をする、など、いつまで経っても前方向に進まない例です。ピボットとは違います。もしかしたら心がその事業の方向にのらないのかもしれません。時が違うのかも?色々理由がありますが、バーンレートもありますので、まずは、「仮説を創る、前に進む、結果を得る、内省する」で「事業に対して(極端にいえばお金が貰える事に対して)前に動く必要があります」。横方向に進んでいてはいつまでも前に進まない。仮説も検証されない。

様々な事に手を出す人が多い

これも本当に良くあります。ある部分がちょっと回ったら他に別の事業を始める。どれもゼロがイチになってません。最初にお金を貰うことはできましたが、ゼロが0.1になっただけです。しっかりまずはイチにする。次にランチェスターでシェアを獲る。それまでは他のことはしません(横方向のアクションではなく前方向のアクションに集中する)。

経営とは捨てること

がまさに必要になるときです。

答えはありません。しかし、まずは、前方向に仮説を検証・集中・捨てる・トップシェア・広げるです。横方向に動くだけで前に進まないか、様々な事に手を出してどれもシェアを取れない(周りに対して交渉力を持てない)人を多くみますので、良く心に留意されると良いかもしれません。

・・・