【イベントレポート/下】集まれ!「スタートアップ系」女子 新規事業・起業 成功の秘訣を考えよう

2017.03.23

今回は、2017315日に01Boosterにて行われたパネルディスカッションイベント「集まれ!「スタートアップ系」女子 新規事業・起業 成功の秘訣を考えよう」で行われたパネルディスカッションの模様の一部をレポートしていきます。


前半セミナーパートのレポートはこちら





<ファシリテーター>

01Booster共同代表/合田ジョージ

01Booster/松本泰拓

01Booster/常川朋之

株式会社ニコン/内田光紀



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ベンチャー企業にいると成長・成功しやすいのか?


<内田氏>

以前シリコンバレーのベンチャーで働いていたんですが、やはりめちゃくちゃなことが沢山起きるんですね(笑)それをどう解決していくかは自分の頭で考えるしかないので、考えれば考えた分だけ、経験として自分に返ってくる実感はできると思います。

 

<常川>

商工会議所で中小企業の経営相談に乗る業務をしていて、自分が起業をしたことがないのに人に経営を教えるという事にジレンマがあって自分でベンチャーを立ち上げたんです。それで考え方はものすごく変わったと思います。「一人でやるしかない」状況に追い込まれる事で成長はあったかなと思います。



大企業とスタートアップの成長の角度の違いはどう言ったものがあるか?


<合田>

スタートアップで成長する能力って0→1を作る能力なので、組織をマネジメンとするとか、海外展開をするような能力は大手企業の方が比較的つきますよね。ただ、PDCAを回す、市場に対しての知見を深めるというような能力、サバイバル能力のようなものはスタートアップの方がつく。


<松本>

大企業は「仕事の最適化」みたいなイメージが強いですよね。大企業の方々とアイディアソンとかワークショップをやらせてもらうんですけど、飲み物の会社だと、新規事業って言ってるのに必ず最後飲ませようとしたりしますね(笑)ビジョンがないから製品とか機能の話になっちゃうんですよね。スタートアップは「なんで我々はこれをやってるんだっけ」って考えながらやるので、その辺の哲学は比較的考えやすいかなと思います。



スタートアップ企業の経営者はなぜそんなに頭がキレるのか?すごい方が多いという印象なんですが、肌感覚で感じてることがあれば 


<合田>

スタートアップ、スケール型の人に関していうと、立ち上げるための能力がすごく高いのと、スタートアップで勝てる人って企業の中でもだいぶ上澄みですよね。特に米国では恐ろしい高学歴ですね。良い悪いは別にして、世の中ってトップ層が頑張ってるのは事実だと思うんですね。そういう世界ですよね。本当に勝とうと思えばですけど。 


<内田

私がスタートアップの経営者と交渉等させていただく中で感じるのは、皆さん「なぜそれをやるのか、なぜ、なぜ」という掘り下げのレベル感が違うということですね。サラリーマンとは違う次元で、徹底的に考えているので、どこから質問をしたとしても答えが返ってくる感じがします。



スタートアップにおける「頭がキレる」要素ってなんでしょう?

 

<松本>

大手企業で新規事業をやるってなると、数千万かけて市場調査して進出を決めると思うんですけど、例えばスタートアップだったら(海外進出の場合)各国に千通ずつメール送って反応の良かった国にその数千万をかけてもう進出してしまうとか。考え方の違いがありますよね。 



今回女性参加者が多いので、女性のターニングポイントになる「恋愛、結婚、出産、パートナー」等スタートアップ業界と絡めて、もし何かあれば聞いてみたいです。


<合田>

この話が出てくるのが、すごく日本的な特徴だなと思います。海外が全然気にしないとかじゃないんですけど、海外のスタートアップでこういう話ほぼでないですね。


<内田

やりたいことは全部やったらいいんじゃないかなと思うんです。ただ、普段生活していると、「こうでなければならない」みたいな常識とか、バイアスみたいなものに自然にバインドされる自分がいるわけですよね。スタートアップの世界に行ったからと言って、それが取れるわけではないと思うんですけど、少なくともスタートアップの世界にいるってことは「自分でことを起こさなければ何も起きない」って世界に身を置いてるってことだと思うので、男女関わらずやりたいことをやれる幸せを追求する生き方になりやすいんじゃないかと思います。

  


成長に向けて日本でできる事とは?

 

<松本>

違う業界とか、違う企業ステージにいる方とは積極的に話した方がいいんじゃないかと思います。基本的に新しいことを考える時って自分の偏見を壊すことから始まるので。例えば「水のペットボトル」って最初に作った人は絶対バカにされてますよね?って話を良くしてますが、最初に提案する時って多くの人から違和感あるようなアイディアだったりすると思うので、自分の偏見を壊してくってことを常にやった方がいいと思います。

 

<合田>

日本とドイツって文化が似ていて、長男が後継になるっていう、直系家族型って組織なんですけど、今非常にドイツは調子がいいです。彼らと我々何が違うかというと、日本て職人が多いんですよね。ただ国際感覚がなくてビジネスができない。向こうは99パーセント中小企業ですけど、こちらは大手企業が強すぎるんですよね。事業主になるってことと、事業主国際感覚ビジネスですね。技術がいいとか悪いとかそこは忘れて、自分たちは途上国の状態なんでどうやってリカバリーするかってところを集中してやるってことだと思います。

 

<内田

米国のスタートアップの経営者と話していて感じることは、圧倒的に「知り合いの数」が多いことですね。日本のスタートアップにも共通していて、とにかく一次情報を取りに行って多くの人と話をして問題点についての理解を深めている。それが今、必要なことな気がします。大手企業の人が1日机に座っている間にアントレプレナーは6、7人の人に面談をして新しい情報を得ている。その差って大きいなと思います。なのですぐできることは、多くの人と話をすることでしょうか。

 

<常川>

前に講演いただいた慶応大学の村上先生という方が、イノベーションが起きる要素としてあげていたのが「密度の濃さ・高さ」でした。人がたくさん集まっていることであったりとか、同じ方向を向いている「熱量」に近いものだと思うんですけど、それは日本にもまだあると思うんですね。今日この場もそうかもしれませんし、自分の向いている方向にプラスな場所をどんどん見つけてコミュニケーションの密度を上げることがイノベーションのタネになると思います。これだけコミュニケーションツールが発達していると文字連絡することも多いと思いますが、文字は論理情報ですし、熱量などはやはりフェーストゥフェースでしか伝わらないこともあると思いますので。

 

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参加者の皆様からの質問に直接答えるような形式で進んだパネルディスカッションでしたが、この他にも今回は失敗経験や婚活経験のようなプライベートな話も飛び出していました。

本イベントレポートは、かなり割愛してお届けさせていただいておりますので、全ての内容をお伝えできておりません。01Boosterではセミナー、ディスカション、相談会など様々なイベントを企画しております。

今回の話の中にもありましたが、コミュニケーションの密度を上げてイノベーションのタネを育てる為にも、是非01Boosterのイベントにお越しいただき、熱量を共有していただけたらと思います。



お気軽にご参加下さい!お待ちしております

 

<今後のイベントスケジュール>

Day12017330日(木)19:00 Day22017420日(木)19:00

ヤマハアクセラレーター事前セミナー&交流会

2017412日(水)19:00

世界を変える「旅行系スタートアップイベント」

2017419日(水)19:30 

モヤモヤ・生煮え歓迎!ビジネスアイデア・プランディスカッション会「モヤモヤソン」

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