世の中に新しい価値を届ける

投稿者:Tsuji Kouji
2017/09/15 06:30


こちらは4/4記事目になります。
「瞬きで撮影できるカメラを創る、イノベーター高瀬CEOの素顔」1/4記事
「人生を賭けた、無一文からのスタートアップ」2/4記事
「生死を分けたクラウドファンディング」3/4記事

高瀬:こういう写真集をつくったりするんですけど、こうやって連続撮影するんですよね。自分の視点で動いているんですけど、普通にスマホで撮ってもこんな写真は撮れない。物理的には撮れるかもしれないけど、この辺りは撮ろうとない。

:本当に人の素の部分ですね。

高瀬:はい。そういう撮らないものを含めて写真を繋いでいくと、自分の記憶とか思い出に近いカタチになるなぁというのを、最近色々つくって試しています。

亀岡:これも一つのサービスとしてお考えなんですか?

高瀬:はいそうですね。そこまで含めてサービスとして考えています。元々、子どもの写真を撮ろうと考えていたので、その親を一つのターゲットとして捉えると、単純にウィンクで写真撮れたらいいというだけではなく、子どもの自然な表情とか、自分の目線で見ているものを残していければと考えています。

実際に使ってもらうと、これだったら軽いし、一日中ずっと付けて記録取っていたいと。これまでのスマホやデジカメでは撮れない、新しい価値のコンテンツを提供していきたいと思っています。

Webとの連携もですか?

高瀬:そうですね。今はアプリには落とせます。開発中ですけど、今後はアプリからクラウドに飛ばせるようにしていきます。

:写真がアルバムのように見える?

高瀬:そうですね。クラウドに上がった写真から、顔認識をやっているんですよ。顔認識で自分の子どもを撮って、その周囲の連続写真をレイアウトを考えてアルバムにしたり、というところまで出来ればと思います。

今はそこまでつくり込めていないので、自分の知り合いのお子さんに使っていただいて、単純にブリンカムの使い心地とか、サービスについての意見をもらったり、コアユーザになっていただいています。

:以前Google Glassが出た時、撮影したものがYouTubeに上がっていたのを見たら、誰も撮影していることに気づいていなかったんですよ。普通に「Hi!」と挨拶しているのですが、誰もカメラに目線が合っていなくて撮影に気づいていない。それにすごく衝撃を受けました。本当にその人が見た日常風景が映像として残っていたことに。

きっとこれもそうですよね。人の素の状態は撮れているようで、実は撮れていない。そこが紙芝居的に残っていったら、子どもが大きくなった時に喜ぶんじゃないかなとイメージします。

高瀬:その辺りをうまくコミュニティをつくりつつ、リテンションを上げられるようになりたいと思います。

クラウドファンディングをやっているハードウェアは、面白いものをつくって販売して終わりだと思いますが、その先どのようにユーザを抱え込んで、リテンションを上げて、良いサービスをつくっていくかが課題です。

:ちなみに位置情報は取っていますか?

高瀬:はい。ハードウェアにGPSは付いていないんですけど、スマホ側で取っています。現状はダウンロードした時に付くので、撮った場所から離れてダウンロードすると、少しズレてしまうので今直しています。

顔認識だけでなく、画像解析にしているので、どこで誰がどんな写真を撮ったとか、そういう情報もどんどん貯まっていきます。MAPにプロットしたりするのも出来てきます。

:そのDBは価値がありますね。

高瀬:データが貯まってきたら、すごく価値が出てくると思います。データを貯めるためには、今よりも沢山販売し、ユーザがリテンションしてというのが前提になってきます。


人生の大きな転機は、子どもが生まれたこと

:過去から現在、未来の話を伺いましたが、今までの人生でターニングポイントだったと思う出来事はありますか。起業やクラウドファンディングのタイミングだったり色々あると思いますが、ポイントになった出会いや行動がございましたら、教えていただけますか。

高瀬:そうですね。子どもが生まれたというのが大きいと思います。生まれるとなって、その先の子どもが生まれた時のことを、親としては考え出すじゃないですか。会社で働いていた時は、それはそれでやり甲斐を持ち頑張ってはいたものの、思い通りにはいかないので、どうしても愚痴っぽくなったり、酒飲んで文句言っていたりとか、家でブツブツ言っていたりとか笑。

親父が文句ばかり言っていても、そんなの子どもは嬉しくない。かといって文句が言えないのも辛い。

もっと自分の向かう方向に、生き生きとやれているほうが「親父、頑張っている」という感じに見えます。そういうのもあり、MBAを勉強して、転職したり、出世したりをやっていこうと思いました。その時はスタートアップというのは全然考えてなかったです。

それまでは家と会社だけで、平穏と言えば平穏に生きてきましたが、コミュニティが限られていました。でもMBAに行ってみると、他の会社の似たような境遇の人がいました。それまでは会社を超えた繋がりが全くなかったので、世界が広がりましたね。

Startup Weekend に行ったら、スタートアップコミュニティがあって、そこでは年齢や会社は関係ない。MBAはどうしても、30代とか40代がメイン。もう中間管理職で、大手の会社の人みたいな人がほとんどなんです。結局、広がったには広がったんですけど、同じような思考の人が多かったです。一方、スタートアップは全然違った世界。

子どもに、「パパこんなことをしているよ」というのをあんまり愚痴っぽくじゃなく、堂々と言えるしやれていることが大切。

話が戻ると、ターニングポイントは色々ありますけど、一番大きいのはやはり子どもじゃないですかね。事業のネタも子どもからなので、子どもがいなかったらこれはつくっていないと思います。


仕事は、辛い趣味!?

:では最後のご質問で、高瀬さんにとって「仕事」とは何ですか?

高瀬:仕事とは、、んー何だろう、

趣味みたいなものですかね。辛い趣味というか笑。

:辛い趣味?笑。

高瀬:まぁ楽しいこともありますけど、楽しいことだけじゃなく、最近は辛いことが多いですね笑。

平均してなだらかにすると辛いほうが多いです。初めの頃は楽しかったですけど、お金の心配は常にありました。

:今は生活の心配はないんですか?

高瀬:ありますよ、切実に笑。20代で独身の方はいいと思いますが、子どもがいて、住宅ローンもあって、家も売りに出しているんですけどどうしようかなと思って笑。

でも表裏一体ですけどね。子どもがいるからやる気が湧きますし、もし子どもがいなかったらすでに諦めている可能性もあります。そもそも子どもがいなかったらプロダクトが生まれていない訳ですから。

あと自分は田舎のサラリーマン家庭で、絵に描いたような平凡な生活で生きてきたので、親が起業家の子どもがどのように育つのか、どういう感覚を持つのか、全く想像ができないです。

不安はありますけど、我慢してサラリーマンよりはいいと思っています。サラリーマンの心労のほうが辛いというか。別にそこに疑問を持たなければ辛くないと思いますが、疑問を持たない人はこのインタビュー見ないですよね?笑。

:きっとそうですね笑。

高瀬:自分が会社にいるときは、やっぱり上を見るじゃないですか。子どもが小さいのに時間が取れず、朝から晩まで指示された内容で働くという、いわゆる資本主義の労働者ですよね。でもサラリーマンのうちは、そんなこと何も気づかない。でもある時に、上の人にやりがいとか聞いてみたところ

ある人は「やりがいとか突き詰めていったら、そんなものは無いよ」と笑。

(一同笑)

高瀬:「え、無いの!?」と驚きました笑。

「そりゃあ年収上がるとか昇格するとか、ボスに認められるとか、そんなのは多少あるのかもしれないけど」と言っていました。

またある人は「生命に関わりのあることに携われていることが誇り」と言っていて、なるほどと思ったんですけど、人生の中で本当にやりたいことですか?と突き詰めていくと、「今のポジションでこの会社にいるからそう言っているけど」と返ってきました。

それを聞いて、ここで何が何でもやると納得して働き、「モチベーションなんかないよ」と言って、言い訳しない人のほうがある意味正しいかもしれないと思いました。でも自分はそうはなりたくないと思って起業しました。

もし失敗して、また会社で働くことになったとしても、一度やっておかないと納得いかないと思います。もちろん会社にいてやるべきことがあって、そこに言い訳もなく、モチベーションがしっかりあれば会社にいるべきです。

しかしそうでないなら、やらずに言い訳し続けて、5060歳になっていったら、労働力だけを酷使して、俺の人生はどうだったんだろうときっと思うと思います。

自分で自由に考えたり動いたり、全部自分の責任なので大変ですが、言われたことをやり続けるほうが、心の負担になると考えました。

:なるほど、今日は貴重なお時間ありがとうございました。

こちらは4/4記事目になります。
「瞬きで撮影できるカメラを創る、イノベーター高瀬CEOの素顔」1/4記事
「人生を賭けた、無一文からのスタートアップ」2/4記事
「生死を分けたクラウドファンディング」3/4記事

Original
投稿者
Tsuji Kouji
株式会社ゼロワンブースター

IT代理店にてNTT・KDDIの企画営業、Yahoo!ショッピング出店舗へのマーケティング業務。住まい・結婚などライフスタイル領域の新規事業開発、テレビ局・飲料メーカー・ゲーム会社などのPR・コンテンツ開発に携わる。2011年に独立し、企業の人材育成・新規事業立上げ支援、Web・アプリプラットフォーム事業設計、エンジニア育成アカデミー運営。2012年に孫泰蔵氏の第2期 SeedAccelerationProgram MOVIDA Scholarship に選出。オールアバウトにて新規事業立上げに従事。2017年01boosterに参画。
【専門分野】新規事業創造、経営戦略、Webプロモーション・プラットフォーム設計、UIUX、マーケティング

Tsuji Kouji の新着記事