やりたいことがわからない時

投稿者:Goda George
2018/06/03 00:00

会社内の新規事業はある程度の枠がありますが、起業では自由度が高いために・・

起業も考えているんですが「何をやりたいかが明確ではない」。「何か明確にやりたいことがあれば」起業したい。

というお声をよく聞きます。ここで、ちょっとこのあたりをまとめてみましょう。特に起業を勧めるわけではないですが、一つの誤解を解いておきたいというイメージです。

そもそもやりたいことは最初から明確なのであろうか?

起業するつもりは全くなかった。このような事業をやるとは全く思ってなかった。

・・という方の方が寧ろ多いのではないでしょうか。実際に事業モデルを見ても、初動と今やっていることが大きく異なっていることが大半ですし、その人なりの「趣向」は後で見て取れますが、それが最初から明確であるということは殆どないのではないかと(会社内でどうしてもここにニーズがある!と思い、社内でできずにスピンアウトするような場合もあるのでしょうけど・・)思えます。

しかし、人はストーリーで物事を理解したがるので、何か、最初に明確に「やりたいこと」があって、それに情熱を持って突き動かされて・・ということに偏向して理解をしたがるのではないでしょうか?

かくいう私も、「特にそんなつもりもないけど、やってたら独立やら起業になってしまった」と最初に聞いたときには、え?そんなことあるの?と思った張本人の一人です。

もっというと、かくいう私も、全く起業に至る気がなかった

さて、ここで視点を変えて「遊びから情熱、そして目的へ」というトニーワグナーさんのTEDをご覧になってはいかがでしょうか。そもそも、最初から「目的」が明確だと思いたいが、実はそんなことはなくて、子供を見ればわかるように、遊んでいる内に、それが情熱に変わり、目的化するという方がむしろ、自然ではないかと。例えば、「工作で遊んでいたら、それが大好きになって、建築家になりました」、という方が実際で、「建築家だ人生は!建築への情熱が熱くなってきた。建築アプリでもしてみましょう!」というのは、もしかしたら、超科学的に前世のある方もいるのかも?ですが、ちょっと解りにくいですね。となると。。

遊びが重要

ということになりそうです。

アイデアを思いつくことと、証明することは違う

これは、起業家では常識化しつつありますが、アイデアを思いつくことと、それを証明することは大きく異なるということです。アイデアには意味がないということをいう人もいるでしょう。ここで、少し考えてみます。

そもそも、ビジネスアイデアは何か元があるものかと思えます。生まれたときからビジネスアイデアを持っている人は流石にいないでしょう。これが最初。

次に、では、ビジネスアイデアを実行した場合、仮に成功したと思います。要因を考えるでしょう。私が思うに、初動で妙にうまく行ったケースはビギナーズラックであり、このVUCAの時代ではその成功要因は極めて複雑で、そもそも想定した成功要因が間違っているケースが多く、その後厳しいというのはよく目にします。

これは重要なポイントで、例えば。。最近の子供は酸っぱいものが好きなので、酸っぱいアイスを創ったら売れたとしましょうか。では、酸っぱいアイスが売れたのは、親が好んだのか、たまたまそういう気候だったのか、パッケージだったのか、物珍しさだったのか、、など、要因が様々に分かれますし、それが年月を経ても同じかはわかりません。しかし、人はストーリーで理解したがるので、「最近の子供は酸っぱいものが好まれると思って、誰も考えていない、アイスへの応用を思いついたら、売れた」とあんまり綺麗なストーリーで無くて申し訳ないですが、このように単純化します。かつ、

自分の知識の範囲で理解する

↑ここが課題。つまり、想定されていないものは、認識されないのでわからないので、要因を見誤るのです。さて、話がずれましたが、言いたかったのはこういうことではなくて、実際にアイデアを実行し、その過程の中で、本当のビジネスアイデアを発見するというのが実際だと思えます。そこには、非言語の情報が入ってきます。

初動のビジネスアイデア→実行→新しい発見・感覚→カイゼン・実行→新しい発見・・

という順で、結果的に行動と経験値の向こう側に真のビジネスアイデア(言語+非言語)がある気がします。口頭で話せるビジネスアイデアはあくまで言語なので、非言語はありませんね。ここが一つの差別化だと思えます。私が二番煎じもありますが、全く同じFacebookを作ろうとしても、組織文化や、その他を含めて簡単には真似できないと思えます。

つまり、ここまでつらつら書いてきましたが、やりたいことは結局・・

行動(Doing)の向こう側にある

ということかと思えます。なので考えること自体は否定しませんが、行動なしには見つからないということかと思えます。

後は軸の問題

会社で言えばビジョンになるでしょうか。個人でいえば生き様・信条とか、存在価値、最近の言い方ですと、エフェクチュエーション型でいうところの「Who am I」ですね。問題は「具体的なやりたいこと」ではなくて、考える軸・方向性、こっちの方ではないかと。

かつ、人は変わるので、これが一つでもないし、時間軸でも変わる(先に書いた遊び、情熱、目的でもあるように、Doingの向こう側で変わっていく)ものでもあります。後で、自分のWho am Iに気づく人もいるでしょう。いや、むしろ、そっちの人の方が多いのではないでしょうか。

まとめますと、心の軸、信条にそって、やりたいことはそもそも時間でも経験でも変わっていくし、そもそも、明確でもない。行動(Doing)の向こう側に見えてくるもの、というよりも、後で振り返って、そうだったなぁと思うものとも思えます。発想を変えて、まずは遊んでみる、「Doing」してみることが肝要に思えてきます。

行動(Doing)の向こう側のやりたいこと(Who am I)をみつけよう。ただし、それは後で振り返った時に始めてわかるものかも知れないけれど。
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Goda George
共同代表 取締役:01Booster Inc.

MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手とのアライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造による白物家電の商品企画を実施。村田製作所にて、北米向け技術営業、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業を実施、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略に携わる。スマートフォン広告のNobot社に参画、同社Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、KDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定、2012年3月末にて退社。現在は01Boosterにて事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアにおけるグローバルインキュベーションプラットフォーム構築を目指す。

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