【01Blog】それいいね!と言われても実際には売れない「顧客インタビューの難しさ」

2014.08.03

顧客インタビューは難しい。 例えば、何か目新しい製品があったとする。そのビデオを見て、みんなが「欲しい!」という。では実際に売れるかと言われると全然売れない。こんなことは良くあることです。 コンシューママーケティングを実施している人は顧客インサイトの話を知っていらっしゃることが多いでしょう。そもそも、「顧客は誰なのか?」という非常に単純そうなことでも新規事業ではこれが難しいものです。さらに、顧客の「インサイト」深層心理とは?・・・ では、顧客もよくわからないのに、更に、インタビュー自体も実はかなりの確率で極めて違った結論を導き出します。顧客自体も自分が本当に何を欲しいかを把握していないケースが多いのも事実です。 プレゼン状態で売れるものを作りなさいというのは確かに。しかし、この製品(サービス)を買いますか?と言われると、だいたいにおいて、「いいですね。欲しいですね」と言われることも多いですが、実際には売れません。それは気を使っているかもしれないし、「あったらいいね」かも知れないし。じゃ、金を払うか?と言われると・・・ 例えば、完全に水が欠乏している暑い真夏にミネラル水は売れるでしょが、このようなものはなかなか見つけられないものです。 特に起業においてはリソースが無いですから、ある程度、顧客が真に必要としているものを初度は提供する必要があり、「あったらいいね」はかなりの確率で厳しい。しかしながら、皆さん自分の「やりたいこと」や「商品」に思い入れが強いですから、顧客が本当に欲している物はなにか?よりも「自分が売りたいもの」に集中するケースの方が遥かに多いものです。あるいは、「これが好きだろう」と予測して提供しているケース。しかし、相手が欲しいものが全く異なることも。。となるとせっかく良い物もあまり買って頂けませんね。 後は「不思議の勝ち」これも重要です。少しでも文化背景や性別、年齢が違えば相手はかなり違う考え方をすると思って良いかと。そうすると、自分がまったく利点だと思わなかったもの、こんなものが欲しがられるとは思われなかったものが売れるケースがあります。この「不思議な勝ち」も非常に重要かと。 今一度、問題を抱えている顧客は何か?を考え、その顧客が(自分のサービス・製品はともかく)本当に欲しているものはなんなのか?ということに集中して見ても良いかも知れません。そして、「聞き出す技術」これも必要ですね。 あと、最後に必要なのが「行動」と「必死さ」かと。本朝たまたま加茂水族館の復活のTVを見ました。色々これがいいだろう、あれがいいだろうと顧客のことを考えて色んな企画をした。ラッコだとか。しかし、全然当たらない。もちろん、それなりに顧客ニーズを考えたと思います。ヒヤリングもしたでしょう。しかし、結果的にこの非常に傾いた水族館を救ったのは、多くの客が立ち止まって「くらげ」を見ているという「発見」であり(つまり不思議の勝ち)、そこに特化するところから復活劇が始まったとのこと。これは「行動」と顧客の飽くなき(必死さ)観察(発見)がもたらした結果だと言えるでしょう。

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