成功したあるいは成功しそうなStartupに関わってこう思う。PDCAが恐ろしく早いのです。
ビジョンやミッション、なにをやるか?も悩むところで、悶々とするのもまた新規事業や起業の特徴だと思います。時には優秀な起業家でも悶々と1年2年も過ごすことはあるでしょう。この状態も辛いもです。ただ、ある程度やることが定まっている場合は、PDCAは高速に回すのが良かもしれない。例えば、ご存知のシリコンバレーでも、まずはデモを見せろというイメージで、Webサービスではなくても、「こんな検証を実施した。結果が・・」はある程度高速に回すのが良いのでは?と思います。あくまで体感ですが、ヒヤリングベースなら1週間で結論。システム系でも(物にもよりますが)1ヶ月や3ヶ月でPDCA回している気がします。
重要なポイントは、成功した(あるいは成功しそうな)モデルを振り返ってみると、見えないだけで大量に失敗をしていると思います。
よくあるPDCA系のフローとして、
「アイデア」→「知見者にヒヤリング」→「ユーザにヒヤリング」→「ここでイケそうだから」→「実際にベータ投入(つまり何かのサービスを市場に出す)」→「大半が失敗または成功するも手間が掛かり過ぎる」→「どうするか?」→「次」
そのサービスが良いか悪いかはベータ投入、最初に使ってくれるアーリアダプターを過ぎて、更に先にわかると思ったりもします。後付でうまく行った理由は分かるのですが、最終的に実際に売ってみないとわからない。売れてもそれがスケールしださないとわからないなんてのもあるかと。Web系ですが、私の関わった勝った、あるいは勝ちそうなベンダーを2社あげると、両方共大量に失敗していますが、非常にPDCAが早かった。また、その結果がダメだったという原因を「ちゃんと」特定している。その後はダメならその投資額は忘れてこだわらないで切り捨てる。
■ テストケースA
PC用アフィリエイトまとめサイト → 中止
スマホ広告プラットフォームモデルに変更
プランコンテスト出まくり、以降全部中止
スマホ受託開始
SNSアプリ受託開始、数百万を開発費に突っ込むも完成後直ぐにシャットダウン
→ これ以降、全ての受託開発を停止、本業に意味ないと判断
アプリの開発プラットフォームを検討→中止
レコメンドエンジン開発→中止
ターゲティングモデル等大量に新商品開発→中止
様々な広告製品を開発→中止
他社とのサービス提携→後にかなり中止
結果的に、かなりの数のテストモデルや提携モデルをローンチして中止して、PDCAを回している
最終的にスケール(成功した)したサービスモデルが半年で1000倍に膨れてExit
■ テストケースB
アキバ+美女アプリ(タレント事務所に言って):失敗(妄想でこうなる!系はNGだったと理解)
ビューアーアプリ:成功(そこそこの広告収入)
数件、ビューワー成功
受託を数件実施→現在ほぼ停止(一部、社内リソースを使わないモデルに)
ゲームコミュアプリに大量に時間とお金をかけて作りこんで失敗
なんとか、マッチング系アプリ成功(売上は立ったがこの時点で広告モデルの限界を理解)→数件同等モデル
→ 広義には広告収益モデルは失敗?(もちろん経験は生きるのでこれは前向きな、必要な失敗というよりは成功とも言える)
→ 余分事業切り離し
→ 広告展開モデルにピボット(BtoB@プラットフォームモデル)に変更
スケールが見え出す
簡単に言えば、失敗しまくっています。そしてこれはきっと「失敗」ではないのです。成功のための通過点を大量に通っているということだと思います。多くの結果的に失敗したモデルを見るとこのPDCAが非常に遅いのでは?と感じています。何かにこだわったりとか・・・ この成功のための爆速PDCA失敗モデルを意識しても良いかも知れません。
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