【01Blog】大企業からStartupで学んだこと(13)「成功のための爆速失敗モデル」

2013.12.22

成功したあるいは成功しそうなStartupに関わってこう思う。PDCAが恐ろしく早いのです。 ビジョンやミッション、なにをやるか?も悩むところで、悶々とするのもまた新規事業や起業の特徴だと思います。時には優秀な起業家でも悶々と1年2年も過ごすことはあるでしょう。この状態も辛いもです。ただ、ある程度やることが定まっている場合は、PDCAは高速に回すのが良かもしれない。例えば、ご存知のシリコンバレーでも、まずはデモを見せろというイメージで、Webサービスではなくても、「こんな検証を実施した。結果が・・」はある程度高速に回すのが良いのでは?と思います。あくまで体感ですが、ヒヤリングベースなら1週間で結論。システム系でも(物にもよりますが)1ヶ月や3ヶ月でPDCA回している気がします。 重要なポイントは、成功した(あるいは成功しそうな)モデルを振り返ってみると、見えないだけで大量に失敗をしていると思います。 よくあるPDCA系のフローとして、 「アイデア」→「知見者にヒヤリング」→「ユーザにヒヤリング」→「ここでイケそうだから」→「実際にベータ投入(つまり何かのサービスを市場に出す)」→「大半が失敗または成功するも手間が掛かり過ぎる」→「どうするか?」→「次」 そのサービスが良いか悪いかはベータ投入、最初に使ってくれるアーリアダプターを過ぎて、更に先にわかると思ったりもします。後付でうまく行った理由は分かるのですが、最終的に実際に売ってみないとわからない。売れてもそれがスケールしださないとわからないなんてのもあるかと。Web系ですが、私の関わった勝った、あるいは勝ちそうなベンダーを2社あげると、両方共大量に失敗していますが、非常にPDCAが早かった。また、その結果がダメだったという原因を「ちゃんと」特定している。その後はダメならその投資額は忘れてこだわらないで切り捨てる。 ■ テストケースA PC用アフィリエイトまとめサイト → 中止 スマホ広告プラットフォームモデルに変更 プランコンテスト出まくり、以降全部中止 スマホ受託開始 SNSアプリ受託開始、数百万を開発費に突っ込むも完成後直ぐにシャットダウン → これ以降、全ての受託開発を停止、本業に意味ないと判断 アプリの開発プラットフォームを検討→中止 レコメンドエンジン開発→中止 ターゲティングモデル等大量に新商品開発→中止 様々な広告製品を開発→中止 他社とのサービス提携→後にかなり中止 結果的に、かなりの数のテストモデルや提携モデルをローンチして中止して、PDCAを回している 最終的にスケール(成功した)したサービスモデルが半年で1000倍に膨れてExit ■ テストケースB アキバ+美女アプリ(タレント事務所に言って):失敗(妄想でこうなる!系はNGだったと理解) ビューアーアプリ:成功(そこそこの広告収入) 数件、ビューワー成功 受託を数件実施→現在ほぼ停止(一部、社内リソースを使わないモデルに) ゲームコミュアプリに大量に時間とお金をかけて作りこんで失敗 なんとか、マッチング系アプリ成功(売上は立ったがこの時点で広告モデルの限界を理解)→数件同等モデル → 広義には広告収益モデルは失敗?(もちろん経験は生きるのでこれは前向きな、必要な失敗というよりは成功とも言える) → 余分事業切り離し → 広告展開モデルにピボット(BtoB@プラットフォームモデル)に変更 スケールが見え出す 簡単に言えば、失敗しまくっています。そしてこれはきっと「失敗」ではないのです。成功のための通過点を大量に通っているということだと思います。多くの結果的に失敗したモデルを見るとこのPDCAが非常に遅いのでは?と感じています。何かにこだわったりとか・・・ この成功のための爆速PDCA失敗モデルを意識しても良いかも知れません。

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