【01Blog】そうか!?「調整役」が極めて重要なんですね

2014.10.08

社内調整に始まる調整役という悪しき言葉、しかし実はそれが重要ではないか? 社内調整といえば、日本ではネガティブに捉えられるケースの方が多いのではないでしょうか。ノミュニケーションなども、人によってはどうなのか?と思う部分もあります。また、特に大きな大志を持って社内調整に勤しむ人が特に褒められる事もありませんし、インセンティブも付きません。日本の場合は「お天道さまは見てくれている」という考え方を持つのでこのような無償の奉仕(お金に限らずですが)も見てくれている人も居て「よくやってる」と言葉の上だけにしても評価してくれる人もおりますので、成り立つかも知れません。 01Booster ただ、多分、この「誰かが見ていてくれる」という考え方は日本文化に根ざすので多くの海外では無いと思われます。よって、社内調整に関しては正直割に合わないところがあると思います。過去は会社も伸びているので良かったでしょう。しかし、現在はそうではないので、せっかく会社のため顧客のために社内調整してもその努力は誰か人に取られてしまうというケースも多いのではないでしょか。 私も過去に大企業で社内調整を色々しましたが、それを転職の時に某大手電機メーカさんで「大企業の社内調整役」と言われて蔑まれたこともあり、この社内調整に関しては必要悪という印象を個人としてもずっと持ち続けてきました。 01Boosterドイツのケルン駅 しかし、最近、欧米の事例を見ていると積極的にこの「社内調整役」を役割として置いているケースがかなり見られます。Job Discription(仕事の役割範囲)が明確な欧米ですから、Extraな仕事である社内調整役をする人は居ない。となるとチームとしてバラバラになります(実際に欧米企業と組む時は非常に先方の社内調整の無さに泣かされることもありました)。某世界的大手IT企業では研究所内でそれぞれの研究者をファシリテーションして行く役が居るので上手くいくという話を聞いてピーンと来ました。研究所は研究員を放置するとビジネスにならないテーマを追いかける可能性があると思います。これをうまーく、モチベーションを維持しながら方向づけるというのは日本だと技術企画的な部門がやるのでしょうが、どちらかというと官僚的になっていてそのようなファシリテーション的機能を果たせているか?というと相当疑問です。 某大手欧州の通信ベンダーが多分、それに携わる人に相当のインセンティブ(Equityやストックオプションと予測)を付けて、Startupと大企業を結ぶための部門を起業家・起業経験者を集めて創っているところでした。スタートアップ4.0をブログで紹介しましたが日本ではこのような調整役(シスコで見られるようなM&A後のPMI部門も含め)に対して社内調整をすごくするのに重視しませんし、それを良いことと評価もしません。多分、これは「日本文化の人は分かり合える」という部分から来ており、この社内調整のコストが無いまたは安いと思っているからだと思います。「海外は人は分かり合えないと考えるのが基本」としているので、ここにコストを払うのです。 例えば、我々の業界でもこの部分に仲介役(調整役)をおかずに文化が全く異なる大企業とスタートアップを単純に組み合わせてしまって実際に多大なコストと誤解を双方に発生させているという問題点が出てきているのではないでしょうか。 今一度、日本では印象の悪い「調整役」というポジションを見直し、社内、社内外、アライアンスを含めて、このポジションにインセンティブを与える仕組みを構築していく必要があると思います。

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