ヘアアイロンのレンタルスポットで「美のインフラ」を目指す(ReCute 山下萌々夏氏)

2月12日、東京・丸の内の Tokyo Innovation Base にて、東京都主催女性ベンチャー成長促進事業「APT Women」第10期の成果報告会が開催された。
今期も多数の応募の中から選抜された40名の女性起業家がプログラムに参加し、約半年間にわたる国内プログラムと海外プログラム(ニューヨーク・シンガポール)を経て、事業の成長に取り組んできた。
成果報告会では、受講生を代表して5名の起業家が登壇。
本稿では成果報告会に登壇したReCute の取り組みについてご紹介する。
ReCute は、商業施設の女性用化粧室にヘアアイロンのレンタルスポットを設置するサービスを展開している。
モバイルバッテリーのシェアリングサービス「ChargeSPOT」のヘアアイロン版ともいえるサービスで、アプリでスポットを探してボックスの QR コードを読み取るとレンタルが開始され、利用後にボックスに返却するとその場で決済が完了する仕組みだ。
都度払い385円、月額1,650円から利用できる。
代表の山下萌々夏氏は「20代30代にとって外出先での髪の毛の巻き直しは超重要な課題」と説明する。
「前髪はメイクよりも大事」「前髪が崩れて本当に泣きそう」といった声が多方で上がるほど、女性にとって髪の毛は常に気になる問題であり、同社によるとそのような悩みを持つ女性は2,880万人にも及ぶという。
同社によると、このニーズの強さを背景にサービスリリースから1年半でほぼ広告をかけずに自然流入で8万ダウンロードを突破。
初月比で18倍以上の成長を遂げた。SNS 上ではユーザーによる UGC も増えており、「ReCute のおかげで自信がついた」「諦めていた予定にも行けるようになった」といった声が寄せられている。

設置施設側にもメリットがある。
同社の調査では、ユーザーの7割以上が ReCute を目的にわざわざその施設に来たと回答し、50%以上がその施設で商品を購入したと回答しており、集客と購買促進の両方に効果がある。
同社によると、APT 期間中、ルミネやららぽーと、アトレなどの大型商業施設のほか、京都、札幌、北九州、広島など複数エリアへの展開を進め、セブンイレブンでの展開も開始した。
メディア掲載は7本以上にのぼり、マスメディアや SNS など各種メディアに取り上げられた。
山下氏はこれらを APT で広報について学んだ成果だと述べている。
今後は設置施設のさらなる拡大に加え、駅構内やイベント会場、海外への展開を計画。将来的にはヘアアイロンだけでなく化粧品の試用サービスや商業施設の売り場へと事業領域を拡大し、9,500億円の美容関連市場で IPO を目指す。