AIアシスタントで業務通知の課題を解決「Zenmetry」 #APTWoman8th
01Boosterでは、東京都が推進する女性ベンチャー成長促進事業「APT Women」の第8期運営をサポートさせていただきました。APT Womenではこれまでに240名の女性起業家が参加し、ネットワークを構築しています。
昨年の7月に募集された8期には40名が選抜され、9月からプログラムを受講。2月9日には成果発表会として代表の5社が東京都内で成果を披露しました。また、22日からTokyo Innovation Baseにて8期生によるサービスのデモンストレーションも開催しています。本稿では、今年3月8日に開催される「国際女性の日(International Woman's Day)」に合わせ、8期生のみなさんにショートインタビューを実施し、そのサービスや起業家像をご紹介いたします。
業務通知の課題を解決する「Zenmetry」
Zenmetryが解決しようとしている課題は「通知」です。業務中に受信する圧倒的な数のメッセージと通知を自動的に対応し、重要なものだけをユーザーに通知することで、作業の効率化を実現します。同社のアンケート調査によると、利用者の89%の方々が業務中に通知をオフにすることができず、作業の中断や「燃え尽き症候群」につながっているそうです。長友さんはもどかしい状況を次のように語ります。
長友さん:通知切ればいいじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいますが、ヒアリングしてみると、緊急で重要な連絡がお客さまやチームメンバーから入ってくるかもしれない、そういう『恐れ』を抱いているのでなかなか通知が切れない。
この問題に対処するため、Zenmetryは、AIアシスタントを使用してメッセージをフィルタリングし、優先順位を付けるサービスを開発しました。具体的にはSlackやメールなどのプラットフォームを統合し、AIが緊急性を判断して必要な通知だけを提供するというものです。このサービスを始めた経緯として、長友さんは以下のように語りました。
長友さん:日本から海外で勝負できるソフトウェアを作りたいという思いと、外資系IT企業の部長職時代に大量のメッセージと通知に燃え尽きを経験した原体験から起業しました。
2023年はG-STARTUP 6th BatchのIncubation TrackやGoogle for StartupのCloud Program、東京都主催X-HUB TOKYOの STARTUPS OUTBOUND PROGRAM シリコンバレーコースに採択され、Day1からの海外展開に向けて準備を加速している同社。現在はシードステージで、クローズドベータ版を招待制で検証中とのこと。初期の検証では、このシステムを導入したユーザーから、返信漏れがなくなり通知の管理が改善されたという肯定的なフィードバックが寄せられているそうです。今後についても「初期からのグローバル展開を目指し、USでの検証を同時に進め、顧客獲得を目指します」と展望を語りました。
長友さんが登壇したAPT Women第8期 成果発表会の動画は、APT Women YouTubeチャンネルで公開中です。